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私には一つ夢がある。それはLPCのショールームで寝ることだ。バイブやローター、ディルドにハーネスに囲まれ寝ることができたら、どんなに楽しいだろう。私はLPCに行くたび、ショールームの真ん中で寝ている自分を想像する。手を伸ばせばそこにバイブがある。目を開ければ目の前にディルドがある。オナニー、セックス大好き!気持ちいいことバンザイの私にとって、こんな楽しい場所はそうそうない。

そして、たくさんのグッズと共に、私をワクワクさせてくれるのは、より気持ちいいオナニーやセックスをするために、セックグッズを求め、LPCを訪れた人達だ。“どんな話しをしながらバイブを買ったんだろう”“どんなセックスをイメージしながらローションを手にしたのだろう”より楽しくオナニーやセックスをしたいと思う人達が、ここにたくさんたくさんいたことを想像すると、私はなんだかウキウキし、一人ショールームでニコニコ顔になる気味の悪い客になってしまう。

先週、私は楽しい体験をした。LPCのバイブワークショップに参加したのだ。
天気のいい土曜日の昼間。6畳ほどのLPCのショールームに、オナニーやバイブの話しをするため、いろんな人が集まった。自分が使ってみたいバイブを手にし、なぜそのバイブを選んだのか、どんなオナニーをしたいのかについて、積極的に語り、聞く時間はホントに楽しかった。「オナニーの話しは楽しいなぁ~もっといろんな人のオナニー話しを聞きたいなぁ」と、思ったワークショップだった。

私が初めてオナニーしたのは、小学校3年生の時だ。母も父もいなかった冬の夕方、私はなんだか炬燵の中に閉じ籠もりたくなって、頭からすっぽり潜り込んで、炬燵の中の赤い世界をぼんやり眺めていた。息苦しい赤い世界の中で、みの虫のように窮屈に動いているうちに、私は今まで感じたことがなかった気持ち良さを感じた。「これってなんだろう!」それから私は、誰もいなくなると炬燵に潜り、まんこを触った。

小学校4年生頃、私は夜を待ち遠しく思う立派なオナニストになっていた。オナニーのための物語を作り、まんこを触る毎日。「今日はどんなストーリーにしようかなぁ~」と、考える時間も含めると、きている時間の3分の1をオナニーに費やしていた。私のお気に入りのオナネタの舞台は体育館だった。アミアミ(コートとコートを区切るあみあみの巨大なカーテン)の中で、好きだったバレーボール部の先輩といちゃつくという設定で、物語の中の私は、先輩をアミアミでぐるぐる巻いて、アミの間から手を入れて触ったりしていた。

このストーリーのキーポイントは、アミアミシーンに入る前の会話部分だ。私と先輩は必ず口論をする。「私はこう思う」「いや私はこうだ」と。その口論が激しければ激しいほど、その後のアミアミシーンはエロくなる。私はそのセリフを練りに練って考え、物語を作っていた。物語のおおよそが決まったら、LET'Sオナニー。私は炬燵の時のように、全身を布団の中に押し込め、息苦しい布団の中で1時間ほどの物語を上演し、まんこを触り続けた。

小学校高学年になると、私はテレビドラマにはまった。
大好きだったのは、悪女や不良が出てくるドラマだった。ドラマに刺激された私は、布団に潜り妄想し、まんこを触る。しかしそれができるのも、ドラマの中盤までだ。たいていの悪女や不良は、ドラマが展開するにつれ更正してしまう。そうなると私はがっかりし、また次のドラマを探す。桃井かおり、岩下志摩といったキャストだと期待大だ。この二人の場合、最後まで悪女のままでいる可能性が高い。私は新聞のテレビ欄を入念にチェックし、テレビガイドを読み、悪女、不良もののドラマに目を光らせていた。ドラマの中で聞いた悪女たちの言葉が私と先輩のセリフを激しく強くする。

余談だが、この二人が主演した映画「疑惑」は、私にとって完璧な悪女ものだった。この映画は松竹の映画なのだが、私はこの映画でオナニーをしすぎたために、松竹のマークを見るたび、しばらくまんこがきゅっとなった。条件反射は恐ろしい。

セックスのこともオナニーのことも、クリトリスもヴァギナのことも知識としては何も知らなかった小学生時代。私は狭く息苦しいところで、更正することのない悪女に憧れ、体育館にある道具を使ってSMプレーをしていた。でもそれはなぜだろう?どうして悪女に憧れたんだろう。なぜSMプレーを妄想したのだろう。そんなこと考えたことなかったけれど、書きながら気が付いたことがある。

私は自分の欲望から目をそらさず、自分のために突き進む人が好きだということだ。そして、そう言う人と激しくぶつかりあって、気持ちよくなって、互いの欲望を剥き出しにしてSMプレーを楽しむのが好きなのだ。なんで体育館なのか、どうしてあみあみなのかはわからないが、私はそんな物語に興奮し、まんこを触っていたのだ。

バイブワークショップに参加して、私はあらためて思ったことがある。
より気持ちよくなるために、自分のためのバイブを持とうとする人と話すのはとても楽しい。そして、自分がどんなことに欲情するのか、どうやったらもっと気持ちよくなれるのか、そのためにはどうしたらいいのか、を話し合うことは知識を得ることだけでなく、自分の欲望を明確にすることでもあるのだと知った。快感を言葉にすることが、いかに楽しいことなのか気付かされた土曜日だった。言葉にしたくなるような欲望を、これからもたくさん持っていたいと私は思う。バイブを持った更正しない悪女に、私はこれから何人出会えるのだろう。楽しみだなぁ。
ワークショップが終わり帰っていく人達はみんな笑顔だった。もっと気持ちよくなりたい! そう隠さず話せる空間は、私にとって大切なものになり始めていることを実感するのだ。

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アンティル(あんてぃる)

ラブローター命のFTM。
数年前「性同一性障害」のことを新聞で読み、「私って、コレかも」と思い、新聞を手に埼玉医大に行くが、「ジェンダー」も「FTM」という言葉も知らず、医者に「もっと勉強してきなさい」と追い返される。「自分のことなのに・・・どうして勉強しなくちゃいけないの?」とモヤモヤした気持ちを抱えながら、FTMのことを勉強。 二丁目は大好きだったが、「女らしくない」自分の居場所はレズビアン仲間たちの中にもないように感じていた。「性同一性障害」と自認し、子宮摘出手術&ホルモン治療を受ける。
エッセーは「これって本当にあったこと?」 とよく聞かれますが、全て・・・実話です!。2005年~ぶんか社の「本当にあった笑える話 ピンキー」で、マンガ家坂井恵理さんがマンガ化! 

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