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私はアンティル Vol.106 アンティル海外旅行 セクスポ報告その1

アンティル2008.01.30

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私は今アメリカにいる。そして一昨日、ちょっとした用事を済ますために訪れたある街を離れて北原さんもいるというラスベガスに向った。ちょうどセックス・エキスポがあるというのだ。

飛行機で1時間半。ラスベガス空港は、平日だというのにたくさん人で溢れていた。ゲートをくぐるとそこにはもうスロットマシンが並んでいる。キラキラと飾られたマジックショーやレビューの看板。うかれた雰囲気が空港を包み、ラスベガス特有の空気を放っている。私はコートがいらないほど暖かな日差しに、ゆっくりカラダを伸ばしながらタクシー乗り場へと向った。

目的地は北原さんが待つセキスポ会場。ゴロゴロとスーツケースを引きずりながら、空港からタクシーで20分ほどの所にあるコンベーションセンターを目指しタクシーに乗り込んだ。 ア「○○センター・プリ~ズ」 7人座れる3シートのタクシーの一番前に座り、運転手を覗き込むような姿勢で行き先を告げる。

自慢じゃないが私は英語ができない。たぶん中学2年生レベルの語学力しかないと思う。しかし不思議なことにそのレベルでも現地の人とコミュニケーションを取ることが出来るのだ。“願えば叶う”という言葉があるように、言葉も“想えば聞こえる”のだ。

私は海外にいくといつもより積極的に他人とコミュニケーションを取りたくなるという癖を持っているのだが、こんなしゃべれない私でも、見知らぬ人と語り合い、友情を育むことに成功してきている。『話したい!』という想いは言葉を越え、心に伝わるのか?!それとも私がジェスチャーの達人なのか。それはわからないが、今回もそれが実証されたのだった。

ア「アイム・フロム・ジャパニーズ!(ワタシハ ニホンジン デス) アメリカン・マネー・ナイス・フィーリング?(アメリカノ ケイキハ ドウ?)」 タ「・・・・・・・・」 ア「ジャパニーズ・イズ・ベリー・バッド!」 タ「ハハハハ 」タ「(以下私にはこう聞こえた)景気のことはよくわかんなけど、俺はハッピーさぁ!」

目的地までの間、私たちは大いに語り合った。

ア「アイム・ベリー・ハッピー.ビコ~ズ・アイ・ミーツ・ユー!バイバイ!!(アナタニ アエテ ハッピーダッタヨ バイバイ!)」

私は運転手との別れを惜しみつつ握手をしてドアを閉めた。目指すは北原さんが待つセクスポの入り口。タクシー運転手との会話で気分はもうアメリカンになった私は、頭にカウボーイハットを着けているような勢いで10メートル先に立つ北原さんに手を振った。

ア「ハーイ キタハラサン!」
うかれる私とは対象的に北原さんの顔は真剣だった。あの顔はビジネスモードだ。
北「どうしたの・・・」

私は心を鎮め北原さんと共に会場に入って行った。 セクスポはセックスグッズの見本市だ。そのセクスポに北原さんは商品開拓のために毎年訪れているという。世界中からあつまるセックスグッズのメーカーやショップがブースを構える会場は一般客も入場できることはできるのだが、その日はビジネスオンリー。 新規のクライアントと出会うビジネスの場所となっていた。 私は体育館のように広く天井の高い会場を子供のように北原さんのあとについて歩いていった。

北「あっ!これ探してたんだよね。」
アンダーヘアーのアップが写し出されているポスターが飾られているブースの前で北原さんが足を止めた。ブースの主が英語で北原さんに商品説明を始めている。 深く頷く北原さんは、缶状の容器を手に取りえらく関心している。

ア「なんだって?」
北「ここね、アンダーウェアーを染めるスプレー缶の専門店なんだって。ほらこんなにいろんな色があるよ!」
ピンクやブロンド、青、緑・・・さっそく商談に入った北原さんの横でスプレー缶を手にとって眺めていた時、もう一人の店員が私の横にツカツカとやってきた。 店員「ハ~イ」 プシュー 店員は私の頭をめがけ、スプレー缶を発射した。 店員「どうこの色いいでしょう。」 鏡に映る私はブロンズ色の髪をしていた。

次に足を止めたのは見慣れたボールがあるブースだった。我が家にもあるダイエット用の大きなボールのようだ。このボールに乗ってバランスを取り、日々私は贅肉と戦っている。
『そのボールがなぜここに?』 近寄ってよく見てみると、ボールからシリコン製のペニス型ディルドが突き出ている。興味津々にボールを転がす私に店員が話しかけてきた。 店員「そう、これはボールに乗っかったり、抱えたりしながらオナニーをするものなんだ。ほらこうやって取り外して蓋をすればただのボールさ。部屋にあっても自然だろう。いろんな形のディルドがあるから安心さ。」 こんなアイデアを持つ人がいるなんて、世界は広いと実感した瞬間だった。 つづく

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アンティル

アンティル(あんてぃる)

ラブローター命のFTM。
数年前「性同一性障害」のことを新聞で読み、「私って、コレかも」と思い、新聞を手に埼玉医大に行くが、「ジェンダー」も「FTM」という言葉も知らず、医者に「もっと勉強してきなさい」と追い返される。「自分のことなのに・・・どうして勉強しなくちゃいけないの?」とモヤモヤした気持ちを抱えながら、FTMのことを勉強。 二丁目は大好きだったが、「女らしくない」自分の居場所はレズビアン仲間たちの中にもないように感じていた。「性同一性障害」と自認し、子宮摘出手術&ホルモン治療を受ける。
エッセーは「これって本当にあったこと?」 とよく聞かれますが、全て・・・実話です!。2005年~ぶんか社の「本当にあった笑える話 ピンキー」で、マンガ家坂井恵理さんがマンガ化! 

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