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私はアンティル Vol.153 肉体の変化・・・どすこい日記

アンティル2009.10.01

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(今日は余談です・・・)
Tと付き合っていた頃、私は太れずに困っていた。身長168センチで体重46キロ。オトコに見られたい私にとってこの体格は悩みの種だった。しかも私は色白で撫肩である。着込める冬はまだいいが、夏になるとその悩みはさらに深刻になる。「ねぇ!あの人オトコの格好している!みてみて!!」夏になるとそんな声が急増した。夏でも長袖!6月の下旬まで長袖シャツの下にタートルネック!!そんな日々を送っていた。社会人になってから、私は週に3回、ジムに通い始めた。肩の筋肉、僧帽筋。腕の付け根にある三角筋。そして通称二の腕の上腕三頭筋。これらをいじめ抜く2時間のトレーニング。トレーニング後は必ずプロテインを飲む。目指すは腕回り30センチ!その結果、腕にしっかりとした筋肉がついてきた。

筋肉の盛り上がりに伴い体重も増えてきた。23歳の頃にはついに10キロ増の56キロ。30代に入った頃はついに60キロまで増加した。腕回りも25センチ。日焼けサロンで色白とも別れを告げたその頃の写真はミニ長渕剛といった感じだ。ここまではよかった。30代中盤頃から私のカラダは膨張という暴走を始めた。鍛えた筋肉もすっかり贅肉に変わり、その上にたっぷりと肉が乗り体重が落ちない。その頃からだ。私のカラダに異変が起きた。そう、デブ人生のスタートである。

デブ第一段階~身長168センチ63キロ。太もも53センチ。
“腰掛けている時、気がつくと手のひらが上に向いている。”
ある日、かしこまった場で人を待っていた。正座をする時のように、行儀よく太ももに手のひらを乗せ、背筋をピンとして腰掛けようと私は試みていた。しかし何かが苦しい。その体勢が辛い。その辛さの原因は両腕だった。膨張を始めた二の腕と脇の下の下の肉がその体勢を拒み、腕をまっすぐをおろすことができない。自然にまかせると、腕は△の2つの辺のように外側に広がる。その体勢で太ももに手のひらを置こうとすると、二の腕の内側と脇の下の下の肉がキュッと締め付け合い、息苦しくなるのだ。その苦しみから逃れようとすると・・・・手のひらが上に向くのである。
誰かと共にするレストラン。
コーヒーを飲み談笑する友達の家。
バスの座席。
気がつくと私の手のひらはいつも天を見上げていた。

デブ第二段階~身長168センチ66キロ。太もも60センチ。
“立ち話しをしている時、腰掛けている時、気がつくとおなかの上に手が乗っている”

基本姿勢の変化である。第二段階に入ると、指を組んだ両手をぽっくりと出っ張ったおなかの上に乗せている状態が基本姿勢となる。第二段階に入り、人間は楽なことを探す天才だということを知った。だらんと腕をおろすより、お祈りをするように手を組んでその手をおなかの上に置いたほうが楽なのである。
しかも贅肉にはあまり感覚能力がないらしく、重さをあまり感じない。立ち話しで上司と話し合いをしている時、コンビニのレンジの前で弁当が出来上がるのを待っている時、バスを待っている時、いつも私のおなかの上には両手が乗っていた。しかしこの頃にあると日常生活が死と隣り合わせになる。
第一関門は朝、靴下を履く時である。膨れ上がったおなかとウェストサイズの太もも、そしてサイズアップしたふくらはぎが動きを邪魔し、足に届かない。足の親指にどうにか靴下をひっかけるのが精一杯だ。そこから先は心の中で「1、2、3!!」と気合いを入れ、夢中でかかとまに靴下を被らせる。この瞬間、私は天国を見る。息が止まり、心臓があっぱくされ頭に血がドクドクと流れ出す。まさに命がけだ。靴下と同様に靴も私を苦しめるアイテムだ。私はひも靴が多いのだが、結び目がほどけたりすると街の真ん中でやはり天国をみるはめになる。「1、2、3!!」3と差し掛かる頃には周りの音も消え、心臓の音だけが耳にこだまする。しかし3秒で紐を結ぶのは難しい。しかしあと10秒この姿勢を続けたら私は間違いなく気絶するだろう。私は自分の命を守るために、いやいやガードレールに足をのせ紐を結ぶ道を選ぶ。

デブ第三段階~身長168センチ70キロ。太もも65センチ。
“おなかを叩くと気合いが入る”
この境地に入ったのはつい最近だ。「今日で仕上げるぞ!」と、締め切り間近の仕事に取りかかろうとした時、私は無意識に相撲取りのようにおなかを叩いていた。パシンパシン。仕事場に澄み切った音が反響する。Tシャツの上でもその音は濁りのない音を出していた。疲れた頃にパシンパシン!眠くなった頃にパシンパシン!アイデアが煮詰まった頃にパシンパシン!その度に私は座禅でおしょうさんに棒で叩かれたように気合いが入った。しかもそれはすがすがしい。私はやる気を上昇させるスイッチを発見した。
デブ第四段階~身長168センチ75キロ。太もも68センチ。
“どっこいしょ“と呟こうとすると、違う言葉が口を出る”
昨日、ついに私は新たな段階に突入した。会社のパソコンが軒並み壊れその修復に1日を費やしていた昨日。朝から取りかかり、気がつけば夕方6時。
「もうこの方法しか改善の方法はない!」と足下にあるパソコンの電源に手をやろうとした時、私の口からありえない言葉がこぼれた。
「どすこい」
私、今、どすこいって言った?!!!
心では「どっこいしょ」と呟いたはずなのに、私の口からはまったく違う言葉がもれたのだ。まるで何かに言わされたように、自然と口が
“ど・す・こ・い”という言葉を形作った。
不思議だ。幽霊に取り付かれて本来ならばしない行動をする時は、きっとこんな気分なのだろう。とても不思議な体験だった。
この日、私は言葉もカラダに合わせて変化するものだということを知った。そして“どすこい”という言葉は、相撲取りの人が作った人工的な言葉ではないと確信した。この言葉は第4段階を経た人のみが自然に発するため息のようなつぶやきなのだ。心臓があるように、胃があるように、“どすこい”は太ったカラダに宿るのだ。
デブ第5段階には何が待っているのだろうか。見たい気もするが、あ~あ やっぱりやせたい。どすこい。私は何段階まで進むのだろうか。

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アンティル

アンティル(あんてぃる)

ラブローター命のFTM。
数年前「性同一性障害」のことを新聞で読み、「私って、コレかも」と思い、新聞を手に埼玉医大に行くが、「ジェンダー」も「FTM」という言葉も知らず、医者に「もっと勉強してきなさい」と追い返される。「自分のことなのに・・・どうして勉強しなくちゃいけないの?」とモヤモヤした気持ちを抱えながら、FTMのことを勉強。 二丁目は大好きだったが、「女らしくない」自分の居場所はレズビアン仲間たちの中にもないように感じていた。「性同一性障害」と自認し、子宮摘出手術&ホルモン治療を受ける。
エッセーは「これって本当にあったこと?」 とよく聞かれますが、全て・・・実話です!。2005年~ぶんか社の「本当にあった笑える話 ピンキー」で、マンガ家坂井恵理さんがマンガ化! 

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