ラブピースクラブはフェミニズムの視点でセックスグッズを売り始めた日本で最初のトーイショップです。Since 1996

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最近はツイッターやらフェイスブックやらと便利なものがあるので、ついつい自分のこのコラムを疎かにしてしまいがち。気がついたら随分更新していないのでした。
ツイッターはたいてい親指でチャチャチャッと書き込んでしまう。その気軽さになれると、こういうブログに制限なく文字を書き込んでいくことに、どこかおっくうを感じてしまうのかもしれない。
今、木嶋佳苗の裁判を傍聴しています。その傍聴記を週刊朝日に書いています。
これまでも週刊朝日では毎週連載をさせていただいていたのだけど、3ページの傍聴記を毎週絶対に落としてはいけないっ! というプレッシャーを浴びながら書いていると、私のように書くことに慣れていない者は、日常が激変します。朝早起きになりました。夜遊ばなくなりました。佳苗のことしか考えられなくなりました。
今年、ラブピースクラブは15周年を迎えます。
15年間、ずーっと働き続けてきたので、私、15年目の今年は、うふん、自分へのご褒美よぉ、うふ、うふっ! と密かに三ヶ月お休み計画をたてておりました。3ヶ月会社を離れて、イタリアに行っちゃおぅ~! イタリアでぇ、料理教室に通っちゃおぅっ! あはっ! と計画していました。
そして・・・実際・・・私は今、ほぼ3ヶ月間、会社に行けてない。イタリアではなく、さいたま地裁に毎日通い、料理教室には通えないが、料理教室に通っていた女の裁判を傍聴している。
人生って、ほんと、ふしぎ。何が起きるか、まるで予想できない。
そもそも、傍聴記を書くなんて話は、公判初日にすら決まっていなかったこと。
あの日、公判初日。前日に急遽、書籍の編集者に「公判見に行きませんか?」と言われ、いくいく~! と軽いのりでさいたま地裁に出かけたのだった。もちろんずっと前から「木嶋佳苗と東電OLのこと書きたいっ!」と騒いでいたので、とにかく、佳苗を知る手がかりになるのでは・・・ということでさいたまに行ったのだけど・・・とてもじゃないけど、傍聴券など当たる気配はなかった。49人の席に600人の列ですもの。もう無理ね・・・と帰ろうと思っていたところ、たまたま来ていた週刊朝日の人々を書籍の編集者に紹介されたのよね。で、「いつか木嶋佳苗のこと書きたいんですよねぇ」なんて話をポロッとしたら、その晩に週刊朝日の河畠編集長から電話が来て「傍聴記、書きますか~?」と。で、「書く書く~!」と傍聴記というものがどういうものかも分からんで、返事したのでした。
そして今。
毎日が佳苗、毎日が佳苗、毎日が木嶋佳苗。否応なく会社に行けなくなり、そして否応なくラブピースクラブのスタッフが激変し、ものすごい勢いで自立し、成長し、私がいなくても会社が回るようになってしまっている・・・・・・ここは、やっぱり・・・佳苗・・・ありがとう・・・という感じなのだろうか。
4月13日に木嶋佳苗に判決がおります。
求刑は死刑です。
どのような判決が下されるのか。
ずっと裁判を傍聴してきましたが、裁判員は大変に難しい判断を迫られていると思う。
その日に佳苗がどんな顔をみせるか、裁判員たちの表情は。
きちんと見たいと思う。
そして・・・その後のことは・・・・よくわかんないや。
決めていたことを決めていたようになんかできないことがあまりにも多く、佳苗に働かされているような日々。きっとこれには何かの意味があるのだろう。それがわかるのは、ずっと後のことかもしれないけれど、今は、木嶋佳苗という女のことをせいいっぱい考えてみたいと思う。
なぜ、私はこんなにも木嶋佳苗を考えずにはいられないのか。
そんなことを、きちんと言葉にしていきたいと思う。
えー、宣伝です。
傍聴記をまとめたもの、そして彼女のことを様々な取材を通し書いたことを、4月後半、朝日新聞出版から出版します。
その頃には、私は、佳苗のこと、少しは分かっているだろう・・・いたい・・・という思いを込めながら取材進行中です。

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北原みのり

ラブピースクラブ代表
1996年、日本で初めて、女性だけで経営するセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」を始める。
著書に「はちみつバイブレーション」(河出書房新社1998年)・「男はときどきいればいい」(祥伝社1999年)・「フェミの嫌われ方」(新水社)・「メロスのようには走らない」(KKベストセラーズ)・「アンアンのセックスできれいになれた?」(朝日新聞出版)・「毒婦」(朝日新聞出版)など。佐藤優氏との対談「性と国家」(河出書房新社)・最新刊は香山リカ氏との対談「フェミニストとオタクはなぜ相性が悪いのか」(イーストプレス社)など。

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