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LPC官能小説第24回「プールの監視員だなんて、セクシーすぎて…」

鍬津ころ2018.07.26

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 エアコンを切った瞬間に汗が噴き出す、ウンザリな猛暑が続く夏。
 だけど、今夜の私はクールで優雅。
 カード会社の優待で、ホテルのナイトプールに来ているの。

 去年当たりは、インスタ女子で大賑わいだったけど、今はすっかり落ち着いたもの。
 プールサイドでカクテルを飲んだり、マジメに背泳ぎなんかキめている、大人女子がほとんど。
 今年のビキニは、アートっぽい花柄のオフショルダー。二の腕と胸元を隠す大きなフリルが、動くたびにキュートに揺れて、気分はアゲアゲ。
 地上12階からの夜景は、暗赤色のビロードに宝石をちりばめたようで、妖艶にすら見える。
 これぞ、都会の夜の正しい過ごし方じゃない?

 チェアを確保した私は、とりあえずカクテルでも飲もうと、奥のスタンドを目指す。
 等間隔で置かれた特大の鉢から、ドーム型の天井へ、フェニックスの幹が高く伸びているのがソレっぽい。
 なんて、見蕩れていたら、
「!」
 鉢の影から出てきた誰かに、思いっきりぶつかってしまった。
「す、すいませ……」
「ちゃんと前見てね。プールサイドの事故まで面倒見られないから、気をつけるんだよ」

 笑いを含んだ、優しい声。
 私、既に確信している。
 こんなイケイケの私と、「彼」が出会わないワケがない。
 私の愛しいアスリートーーー四条丸駆クン。

「ーーー!」
 だけど、私は息を呑んで呆然となった。
 ガチムチの筋肉に覆われた、逞しく灼けた身体。太い首には、褐色の肌に映える、ゴールドのチェーン。
 くるぶしから先だけに、私の足が全部乗りそうなほど大きな足。その爪の、ころんと丸い形が可愛らしい。
 そんな極上のボディが、スイムパンツで隠れた部分以外、全部剥き出しになっているんだから。
 ゴクリ、と喉が鳴った。
 プールの監視員なんて、セクシーすぎでしょ、駆クン!

「んん……っちゅ、ぶぷッ……」
 クール&優雅どころか、私は早くも彼の股間にむしゃぶりついている。
 だって、赤いスイムパンツ越しに、勃起したカタチをこれでもか、と浮き上がらせたモノを見たら、我慢できなかった。

 私達、もつれあうようにして、さっき彼が出てきた監視員控え室へ戻っていた。
 プールとは正反対の殺風景な小部屋。
 スチール机に後ろ手をついて、私の方へ腰を突き出した彼の前にしゃがみ込む私には、室内の光景なんて、もうどうでもいい。

「……っ、すごいな……全部、吸い取られそうだよ」
 見上げる彼の、潤んだ瞳がたまらない。
 快適に調整されている空間なのに、彼の肌にはびっしりと汗の粒が乗り、照明を照り返しているのが、金粉を振りかけたみたいで、強烈にセクシー。
 オスの香りに混ざる、消毒薬の匂いに頭がクラクラする。
「んぶっ!?」

 くわえたまま、ビクン、と背中を反らした。
 ビキニの脇から潜り込み、グリグリとアソコを嬲る、ずんぐりした感触。
 さっき見た、彼の足。
 あのとき、可愛いと思った足の指が、私のアソコを……
「フッ、ふぅーっ、ん〜ッ!」
 私、お尻を左右に振って、悶絶した。
 カタいのに、丸くて、太くて。
 親指から小指までが、器用にワレメにはまって、でたらめに蠢く刺激が、強烈すぎて。

「あれぇ? おクチがお留守になっちゃってるよ?」
「……らっへぇ、ういがぁ、ひぃいん!」
 だって、ゆびが、きもちよすぎて。
 そう言ったつもりが、口いっぱいの肉棒のせいで、善がり声の続きみたいになってしまう。
 涎まみれで喘ぐ私に、彼は淫微な笑顔を落として
「しょうがないなあ、じゃあ、その可愛いビキニにお仕置きしちゃおう」
 そう言った。

「ぁあ……そんなあ……」
 彼、私を膝立ちにさせて、オフショルダーのブラの下から、胸の谷間にアレを突っ込んだの。
 いわゆる、パイズリってヤツ。
 自分の唾液でヌルヌルになったモノが、窮屈なビキニの中で、上下に暴れる。
 胸元に飛び出した、艶のある赤黒い先っぽを、
「しゃぶって、早く!」
 と、促されるまま、唇をすぼめて、チュッチュッしゃぶる。
 本能的に、胸の両側にてのひらを当て、挟んだものを揉んでいた。
 そうすると、乳首の先にまで刺激が伝わって、
「んひゅぅ……っ」
 ヘンな声が出ちゃうほど、気持ちイイの。

「ぅお、イイっ、もう、出そう……!」
 彼の言葉通り、亀頭から苦い先走りが溢れてる。
 奥の方で、放出の準備が始まってるのがわかる。
 そんな彼は、足から集中力がなくなっていた。
 私、ただ当たっているだけの足指に焦れて、アソコを押しつけてクニュクニュ動かしながら、夢中で彼の亀頭全体を吸いあげる。
「ちゅぶっ、じゅっじゅっ、ジュルゥ〜っ!」
 だって、いくら彼のモノでも、おろしたてのビキニを、白濁汁で汚されたくないじゃない?

 なのに、悲劇は起こった。
 ビシャアッ!
 フリルの裾から、ポタポタと滴るモノ。

「……お客さんっ!?」
 翳んでいた視界が、元に戻る。
 カクテルスタンドの前に立っている私。
 両手で挟んだ大振りのカクテルグラスは、まだ傾いたまま、紫色の雫を胸元にこぼしている。
 いつの間に、何を注文したのやら。
「お客さん、こぼれてますよ、大丈夫ですか!?」
 重ねて声をかけるスタッフは、アロハシャツ姿の、彼とは似ても似つかないひょろっとした青年。
 そりゃそうよ、この人は監視員じゃない。

 飲んでもいないカクテルで、酔っ払って見た夢。
 だけど、いい夢だった。

「……水着に味見させちゃったわね。大丈夫よ、とっても美味しいって言ってるわ」
 私、グラスを持ち直すと、精一杯のクール&優雅な微笑を浮かべて、そう言った。

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鍬津ころ

鍬津ころ(くわつ・ころ)

札幌出身、東京在住。山羊座のO型。アダルト系出版社、編集プロダクション勤務後、フリーの編集者&ライター。2011年『イケない女将修行~板前彼氏の指技vs官能小説家の温泉蜜筆』でネット配信小説デビュー。近著『ラブ・ループ』(徳間文庫)。馬、鹿、ジビエ大好き飲んだくれ系アラフォー女子。タバコの値上がりには500円までつきあう覚悟。 

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