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 不倫発覚!泥沼化する○○と○○の恋愛騒動!!

 週刊誌の見出しなどでよく見る“泥沼”という文字。この文字、私にはとても馴染みのある言葉だ。それはそれはオソロシイ魔界のような世界。私はこの泥沼に3年程住んでいた。

 Tが私のもとを去って半年。「今日お母さん旅行中なの。泊まりに来ない?」Tの電話から私とTの新たなステージが始まった。TにはKという彼氏がいる。2つ年下の高校生。Kが彼氏だということをTの口から聞かされた私がその誘いに乗るということは明らかにこれまでとは違うことを意味する。Tと私が付き合っていてそこにKが入ってきた時代。まだTとKとの関係が事実となっていなかった時代。そしてTとKの関係が前提の上で始まる時代。その時代がスタートしたのだ。その電話に私は迷った。嫉妬、悲しみ、まだ消えない想い・・・Tの声を聞くだけで泣きたくなるような心を抱えながら、私の口が動く。それはTのいない寂しさから生まれる叫びだった。Tに会えるなら!またTと抱き合えるなら!!

ア「うん。・・・行く。」
 
   私はタンスの奥からコーラの瓶が入ったポーチを取り出し磨いた。悲しくて見ることができずにしまいこんでいたコーラの瓶。看板を見るだけで涙がこぼれたコカコーラの白い文字。数えられないほどのセックスの中で薄れていったロゴが残るコーラの瓶を磨ける喜びが、他のどんな想いより私を支配する。

 Tの部屋はあの頃のまま。私を迎え入れる準備もできている。ベットは綺麗に整えられ、ムーディーな洋楽が流れている。前と違うことと言えば、Tの指にマニキュアが塗られていることくらい。あとは何も変わっていない。昔に戻ったみたいだ。私はその雰囲気を壊したくなくて、Kのことを一切口にしないようにした。最近の学校の話し、音楽の話し、最近改装されたというよく行っていたカフェバーの話し・・・そして私達は久しぶりにTのベットでセックスをした。

 昼メロのようなセックス。
 団地妻がこれまでの生活捨てきれずに、好きな年下のオトコへの気持ちを底に隠し、オトコを拒み続けていたのにも関わらず溢れる気持ちと欲望をぶちまけてしまったようなセックス。しかも団地妻と年下オトコは団地妻の部屋でセックスをしてしまう。そんなウェットなセックスだ。

 それまで私はTが喜ぶことを考え、どのタイミングでそのような角度で、こんなことをしようと、念密に構成してセックスをしていた。しかしこの時から、私のセックスは変わっていった。求めずにはいられない想いがセックスへとなっていく。構成することは捨てきれなかったが、気持ちとカラダが完全に一致した貪るようなセックスだった。私はセックスを通し、少しでもTの心に届きたったのかもしれない。

 セックスが終わり、Tが腕枕を求めてくる。私達の定番だ。そしてこの時間はまさに昼ドラのドロドロ恋愛にでてくるようなねっとりした時間になる。腕をまわし、愛の言葉を行動に託す。指は耳を撫で、その指はどんなセックスよりエロくなくてはならない。そして腕枕セックスのオーガニズムが訪れるたびに私達はキスを交わしたす。そして眠りに落ちていく。しかしその時、私は眠ることができなかった。寝息を立てるTの横で私の心が深い闇に沈みこむ。Kの存在がそれまで以上に私に迫ってくる。この部屋でもセックスをしてるの?いつもこうやってKと過ごしているの?Tとしたセックスの記憶がそのままKとTのセックスの姿と重なる。いつまでのこの夜が続けばいいのに。穏やかに眠るTの髪に私の涙が吸い込まれていった。

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アンティル

アンティル(あんてぃる)

ラブローター命のFTM。
数年前「性同一性障害」のことを新聞で読み、「私って、コレかも」と思い、新聞を手に埼玉医大に行くが、「ジェンダー」も「FTM」という言葉も知らず、医者に「もっと勉強してきなさい」と追い返される。「自分のことなのに・・・どうして勉強しなくちゃいけないの?」とモヤモヤした気持ちを抱えながら、FTMのことを勉強。 二丁目は大好きだったが、「女らしくない」自分の居場所はレズビアン仲間たちの中にもないように感じていた。「性同一性障害」と自認し、子宮摘出手術&ホルモン治療を受ける。
エッセーは「これって本当にあったこと?」 とよく聞かれますが、全て・・・実話です!。2005年~ぶんか社の「本当にあった笑える話 ピンキー」で、マンガ家坂井恵理さんがマンガ化! 

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