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お待たせしました!「私はアンティル」連載再スタートです!!

アンティル2015.10.29

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ホルモン療法と卵巣卵管そして胸の除去手術を受けてから15年。やまぬ更年期症状が年々辛くなる中、どんな治療もまったく効力がないことに絶望していた私はある医師と出会い、斬新な理論のもとに新たな治療を始めている。

それは気持ちいい夜だった。
その日も治療を受け、すこぶるカラダが軽かった夜。たまには歩いて帰るか。と、
家まで30分の距離を軽快に歩き出した。ちょっと寒いがそれがかえって気持いい秋の夜。音楽を聴きながら健康なことを健康なカラダでしていることに浮かれながら大きく手を振り、スキップばりに早歩きで歩いていた。
そこは大きな公園。ジャングルジムが目に入り、私は登りたくなってしまった。カラダが軽いというのは幸せだ。つるつるとてっぺんまで登り、そして空を見上げ秋を感じる。さぁそろそろ降りるかと地上を目指し、そして最後の一段。30cmほどの地上までの距離をジャンプした。

地面に足が着いた瞬間、私のカラダは横に倒れ、倒れながら私は「なんでー」と叫んだ。顔を強打しそうになり、手をついた。しかしそれでも支えられずカラダは大きく揺れ、腰や足が地面に強打した。
たった30cmのジャンプ。私は動揺しながらも何事もなかったように歩き出そうとした。しかし、手がなんだかおかしい。足も痛い。それでも、気持ちいい散歩の続きをしようと、壊れたロボットのようにびっこを引きながら、ただただ家路を目指した。手が痛いのは気のせいだ。足が痛いのも今だけだ。そう思いながら5分経った頃、手が自然に三角巾を求めた。
「もしや折れた?」上着を三角巾替わりに、私は深夜の東京をゾンビのように歩き続けた。

お久しぶりです、アンティルです。最近、筋力を計ったら70代の筋力だと言われ、ただの30cmの段差もジャンプできずよろける自分にすっかり自信をなくしたFTMです。

今日、渋谷区で「パートナーシップ証明書」の申請受付が始まった。この「パートナーシップ証明書」は”同性カップルを結婚に準じる関係と公的に認める証明書”とのことで、渋谷区に住む20歳以上のカップルを対象に発行する、渋谷区内のみ有効な証明書となっています。
「同性婚なんてとんでもない!家族制度の崩壊につながる!」といっこうに国としてパトナーシップ法や同性婚が認められる気配のない日本で、渋谷区長。“勇気ある”政治をしてくれる政治家が、まだ日本にいるんだと、ちょっと嬉しくなるニュースでした。
しかしニュースを見ながら、私は自分に置き換えてこの“証明書”を使う自分をシュミレーションしてみました。

まずは生命保険。今は保険の受け取り人として“他人”であるパートナーは認められません。しかし、この証明書があれば検討してくれる企業もあるかもしれない。そしてもし可能になれば、私は間違いなくこの証明書を使うでしょう。同性パートナーとの将来を考える時に、自分が死んだ後のことを考えると、是非使いたい場面の一つです。

病院にて。病院は“家族”の権利が最優先される場所です。家族じゃないと患者の症状を教えられない。重症時は、家族以外は入室できないなんて局面も、そして本人が意思を伝えられなくなった時、治療方針を共に考える権利を与えられない・・・でも証明書の効力で“家族”と認められたら、それはなんて心強いでしょう。これも使用価値高い局面です。

部屋を借りる時。これニュースでも使用例として言われていましたが、私はこれを使うだろうか?若干疑問??なので本気でシュミレーションしてみました。

私「この部屋借りたいんですが。」
不動産屋「一人ですか?」
私「二人です。」
不動産屋「結婚してます?」
私「いえ。つきあっている人と一緒に暮らすんです。」
不動産屋「そうですか。」
私、あとで提出する公的書類で性別が判明するのでその前にカミングアウト
私「私実は女なんですが、相手も女性です」
不動産屋「えっ!でもこの部屋女性2人はだめなんです」
ここまではいつもの風景だ。
私「この証明書見てください。私たちは公に認められたパートナーなんです。」
不動産屋「ははー(ひれふす)」

とはならないだろう。証明書を印籠代わりに出してもあまり意味がない。さらに「パートナーシップ証明書」を見せることは「私たちはセクシャルマイノリティである」と公言することにもなる。
でももしこれが、異性間のカップルにも適用される証明書だったら話は変わってくる。渋谷区長さん!是非異性間にもこの証明書を発行してください!

とはいっても、渋谷区の一歩は大きな前進であることは間違いない。でも、そんなニュースを見た今日、私ははじめてマイナンバーカードの見本をみました。これもう本当に決定なのですか?!このマイナンバーカード、私たちFTMには死活問題。とんでもなく生きにくくなる時代がやってきてしまいます。性別がくっきり!

住民票からよやく性別が消えたと思ったら、なんで時代を逆行して今、マイナンバーカードに性別記載?????!!!!!!マイナンバーカードについては次回。

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アンティル(あんてぃる)

ラブローター命のFTM。
数年前「性同一性障害」のことを新聞で読み、「私って、コレかも」と思い、新聞を手に埼玉医大に行くが、「ジェンダー」も「FTM」という言葉も知らず、医者に「もっと勉強してきなさい」と追い返される。「自分のことなのに・・・どうして勉強しなくちゃいけないの?」とモヤモヤした気持ちを抱えながら、FTMのことを勉強。 二丁目は大好きだったが、「女らしくない」自分の居場所はレズビアン仲間たちの中にもないように感じていた。「性同一性障害」と自認し、子宮摘出手術&ホルモン治療を受ける。
エッセーは「これって本当にあったこと?」 とよく聞かれますが、全て・・・実話です!。2005年~ぶんか社の「本当にあった笑える話 ピンキー」で、マンガ家坂井恵理さんがマンガ化! 

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